「国際競争に勝つために今こそ地方大学の研究力を高めよ!!」 豊田長康氏/ 谷口功氏

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2013年10月19日に行われたScience Talks 第1回「ニッポンの研究力を考えるシンポジウム-未来のために今、研究費をどう使うか」では、6名の研究者、政策者の方をスピーカーに迎え、様々な視点からプレゼンを発表して頂きました。

 

鈴鹿医療科学大学 学長 豊田長康先生と、熊本大学 学長 谷功先生のプレゼンのテーマは「国際競争に勝つために、今こそ地方大学の研究力を高めよ!」。

現在、鈴鹿医療科学大学の学長で、以前は三重大学で学長を務めていた豊田氏は、地域に根ざした大学作りを実践してきた教育者の1人です。自身のブログにて、地方大学経営者として、研究費の「選択と集中」による分配の弊害と地方大学の研究効率の良さなどについて、研究費にまつわる問題点を発信しておられます。

当日のプレゼンでは、豊田先生は地方大学経営の視点から、今の国立大学の基礎研究の基盤資金である運営費交付金の減額問題を中心に、地方大学が抱える資金的な問題について徹底的に言及されました。豊田先生は、学術論文データの仔細な分析を元に海外の研究費予算の事例と日本を比較して、「研究費の総額(国家研究予算)を2倍にしなければ、日本の研究力はどんどん下がり、国際研究の中の競争に勝てない」と未来の日本の研究力に対する危惧を訴えました。

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「国際競争力は人口当たりの質×量で計算すべし!」と話す豊田氏。TOP10%の論文数では、韓国や台湾に追い越され、21番目。

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豊田先生と参加者のみなさんのグループ写真。

谷口先生は現在、熊本大学の学長を務められており、地域発展のため最先端科学のくまもと有機薄膜技術高度化支援センター長として日本を支えるモノつくりを支援するなど、ご活躍されています。

谷口先生が学長を務める熊本大学は特別研究費を出すなど、独自のアプローチで研究力をアップしたことで注目されている地方国立大学のひとつです。その学長である谷口先生が語る「研究ベーシックインカム導入」は説得力があります。

谷口先生は、諸外国と比べて、現在日本の研究費の配分の仕方が偏っていることを指摘し、これからの日本は時代変革のための適正な資金配分が必要ではないのかと疑問を投げかけました。また地方大学での現状については、「50%の研究者が年間100万の研究費もないのが現実」と指摘しました。

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谷口先生は地方大学が地域社会を支える基盤、あるいは拠点となるべき中、資金がなく先細りになりつつある研究力をどう守るかについて、具体的な提案をされました。

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「日本の研究力をあげるために、研究費問題についてこれから何をすればいいのか」。ディスカッションタイム中には、熱い討論を繰り広げた谷口先生と参加者の皆さんの姿が。

お2人が発表されたプレゼンはこちからご覧になれます!