9月11日開催サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏~日本の科学技術政策の課題(1)人材育成とポスドク問題について

岸輝雄先生

2014年9月10日に「緊急企画!サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏(元・理化学研究所 改革委員会委員長)~日本の科学技術政策の課題~」を開催いたしました。ゲストには研究者・マネジメントとしての立場から科学技術政策に長く関わり、また理化学研究所の研究不正再発防止のための改革委員会の委員長も務めた、新構造材料技術研究組合、理事長の岸輝雄氏を迎えました。モデレーターは政策研究大学院大学の小山田和仁氏。日本の科学技術政策の話を中心に、研究者の人材育成やキャリアから、研究開発費や研究不正まで、日本が抱える問題点について様々な視点からお話頂きました。

はじめに

 今日の話なのですが、ひとつは科学技術の政策のような話になります。もちろん何か単純に考えなければいけないという気がしているのです。科学技術全体を考えると、どんな科学技術をすべきか、それからどんなシステムでやるべきか、どんな評価をやるべきか、こういうふうに構成されているわけですね。最も重要なのは、その科学技術を推進する人材であるということは間違いないと思います。

科学技術といっても、総合科学技術会議だの、文部省の白書を見て色々なことが書いてあるのですが、内容は何をやるかといいますと、環境エネルギーの問題と、ヘルスの2つになります。大きく分けますと。あまり内容ないのに、一生懸命年次計画を作るというのが現状ですね。それが研究の方向なのです。それから大きく分けて、研究システムの話。これも皆さん色々なことをおっしゃるのですが、結局は産業界と大学の連携、それから産学、独立行政法人、公的研究機関の連携の問題ですね。

それと評価ということで、あまり難しくて、分かりにくいというのが、この頃の総合科学技術会議ができてから一段と分かりにくくなってきました。これについてはちょっと心配しています。

研究のことを見ると、だいたいはエネルギーとヘルスのどちらかにだいたいは決まっているわけです。復興とか何かという話が、今の日本の特殊状態なんですね。今日のトピックのひとつが「人材でこれでいいのか?」という話になると思います。

博士の人材育成について

岸輝雄先生

 どこからの人材育成を問題にしたらいいのかと思ったのですが、野田博士の話から始まっています。「それでいいのか?」と思います。小中高の教育まで戻してしまうと、なかなか科学技術の話に行きつかないというところがあるので、だいたい大学院、高等教育と、それから科学技術という意味では、人材育成、特に博士に焦点を合わせるというのは、1つの行き方と考えている次第です。高度な機器を使う時代になっています。ライフサイエンスだろうが、エネルギーの問題であろうが、博士の需要というのが確実に高まってきていると確信しています。

それに対して日本の博士の量が少ない。それから、その博士の質に大きな課題が残っているというのは、みんなよくわかっているところなんですよね。例えば、東京大学はじめ国立大学で学部を出た人が7~8割が修士にいきます。ただ、そこから博士に行く人は10%を切ってしまいます。ですから、他のいい生徒が集まる可能性もありますが、やはりいい人が修士で辞めてしまっているというのが日本の現状ではないかと思います。私自身も若い頃は、博士に行くのは、よほど勉強が好きか、または性格的に社会に馴染まない人、こういう人が博士に行くものだとこう思ってました。

私も学部を出てすぐ企業に行ったのですが、ちょうど私の頃は、企業の研究所ができた時代で、指導者というのが全くいなかったのです。しょうがないから勉強しないとということで、会社に籍を置いたまま大学院に行って、それがずっと続いて大学にいてしまったというのが現状です。

ですから、ちょっと言い方が悪いのですが、精神的、肉体的に問題がある人が博士にいくというのが50年近く前には間違いなくそういう認識がかなりあったと思いますね。それとよほど勉強が得意な、研究が好きな、ほんの少しの人間なんですね。

それで需給のギャップができ、うまく収まっていたのですが、今はその時代とは違いますから、博士を多様に生産して、かつどうやって質を上げるかというのは、日本の科学技術の問題ってほどんどそこに尽きてるんです。あとは、さっき言いましたが、何をやるかと、研究システムどうするか。と言っても間違いなく“あの人”がやるので、そこに焦点を合わせるのは、間違いではないとおもいます。

今、すでにお話があったのですが、なぜドクターにいい人が行かないのか。1つはずっと先輩を見ていて、あまりいいことがないなというのが実感ですね。それから2つ目はお金がかかるよいうのがやっぱり現実にありますね。

私のところで大学を辞めるまで修士が60人くらいいましたけど、博士が23人出てます。ただ、その他に10人くらいドクターに行きたいだけど、やはり経済的な問題というのがやっぱり大きかったと思いますね。それから、3年間耐えないとならないのはもう無理だという感じですね。

そういうことと連動しているかとも思いますが、博士の扱いの問題もありますね。日本の場合、教授のワーカーみたいになっています。

本当にやる気のある人が修士が終わる段階で博士に行くかどうかは考えざるを得ない。そんなことが固まっているのが現状かと思います。では、どうやって解決できるのか? いくつかあるかと思います。

1つはお金の問題はかなり解決してきました。色々なプロジェクトで博士に資金の援助ができるようになったということで少し解決はしていますが、相変わらず給料のようなものを出すのは日本はできていません。アメリカはある程度保険にも入って学生扱いではない。相変わらず大きな課題です。

それから年限の問題ですね。イギリスは25歳でドクターは相変わらずたくさん輩出されています。日本は27歳が標準ですね。一番長いのは多分ドイツ28、29です。私も2年間ドイツにいたことがありますが企業に行ったときに待遇がいいんです。ドクターに対して。そういうのと連動してるわけです。日本では博士がいるようだということを社会的に認知されるまでに何十年かかかると思います。

解決法の1つは、いい研究をおこなった場合、修士から3年位で、イギリス型のドクターを出せないかというのが私の提案です。博士の安売りということで反対もかなりあると思います。でも、どこかで手を打たないといけない。

もうひとつ大きな課題はですね、企業が博士をなかなか採用しません。これは大学側の責任で実用の学をしっかり教えて、企業に通用する博士を育てる、いわゆる、今流行りのイノベーションに対応する人をつくる、というような雰囲気が今のとこほどんどありません。大学の伝統として研究者をつくるイコール博士であるという考え方があまりにも強い。ですから、これを解決して、もう少し、企業に適応というところに大きく大学が舵を切れば、それに対応する博士が出てくると思います。

この年数の問題と、大学の実用。実用というかイノベーション全盛なのですが。このイノベーションという言葉も変な言葉なんです。日本語に訳がないから使っているという気がします。「技術革新」では全然まずい。「技術革新によって社会の価値を生むような社会変革」みたいなことをまとめたような言葉で、いい用語がありませんね。

ですから、そこは気をつけて使わないといけないのですが、実用と言ってしまうとすぐ応用と言ってしまうのですが、これがまた難しいところで、内閣府がストラテジック・イノベーション・プログラムやって、構造材料の部分は紹介していただいたように私が責任なのですが、すぐ実用化せよと言います。すぐ実用化することと、イノベーションというのは本当に関係するのかというところは非常に大きな段差があります。実用化すればイノベーションだと考えている人が多い。

要するに実用化するというのは、ターゲットがあって、物づくりをすることなのです。だから、現在あるものの延長です。出口というのを強調するばあるものを強調します。

イノベーションとは今ないものをつくるという意味。どちらかというと基礎研究から生まれるという部分もあります。基礎研究擁護派では決してないと思ってはいますが。やはり、基礎研究的なものがうまく社会とマッチしてイノベーションになる。だけど、出口をすすめてね、実用になるものをつくれというところに、非常に大きなギャップがありますね。そのギャップがあるのを感じながら、なんでお前はPDを引き受けたのかと言われると頭が痛いのですが。

強引に3分の1は実用に関係ない。マテリアル・インフォマティックス、マテリアル・インテグレーションと言います。だから、ある意味で3分の1はある種の基盤というか永続的な研究を入れてもいいということで引き受けたのですが。それでも3分の2は、実用化研究なので少し苦労はしそうだとは思ってます。

教育、人材というところでは高等学校が1つだけ心配はあります。それは物理をとる人が1割くらいになったことです。日本では数学は必修的にやっています。ですが、私に言わすと、数学の上に物理がないといけません。物理のやさしい部分でもあって、それの上に化学とか生物、生命科学、地学とかそういうものがのっているくらい重要な物理がものすごく軽視されているのです。大学の前までのことでいうと、これを付け加えたいと思います。結論的には、博士をもう少したくさんつくらないといけない。それには、博士の年数と研究者の後の実用化につながって、企業でつかえるような博士の生産をもっと大学がまじめに考えて欲しいですね。

小山田 人材教育、人材育成の話でもう1点、事前にお話を伺ったときにご指摘された、大学院の定員の話があったかと思います。それについていかがでしょうか?

 大学院の定員は、やはりある種の大きな課題です。なぜ定員をつくるのかよくわかりません。いい先生がいればそこにたくさん人が集まるのは当たり前ですし、あまり魅力的でない先生のところに大学院が集まらないのも当たり前ですね。ただ、日本の場合、定員制ということをやってしまって、1教科あたり何人という感じで割ととってしまいます。

それで博士を大幅に増やした以上、博士の需要が数千人で、2~3倍の博士をつくった以上は政府の責任は非常に重い。ですから、解決策はきちんと就職できるような実用を収めるということです。企業が採れる博士をつくるという体制をつくって博士をつくらなきゃいけない。しかし、乱造してしまったので、定員を埋めるために質がかなり落ちていますね。博士は数を減らして質を上げるというのでは日本の未来はあまりないのではないかと思います。量かつ質を保つという非常に難しいですね。手と足を縛られたような状態でやらねばならない。この定員制というのは大きな課題かなと考えています。

ポスドク問題について

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小山田 次はキャリアパスです。かつてのポスドク1万人計画から面々と続いているポスドク問題というのがあります。ここはポスドクという話に重点を置いて話をしたいと思います。

このグラフは現在何人ポスドクがいるのかというものを示した統計になっています。かつて1万人計画とありましたが、すでに1万7~8千。もう2012年度で1万6千人。かなりの数のポスドクの研究者になる。そういった人たちがどういったお金で雇用されているかというところなのですが。これが細かいグラフになりますが、約40%が競争的資金によって雇用されています。3分の1程度が大学の運営費交付金。情勢として比較的安定的な大学財源で雇用されているという人たちです。

実際、ポスドクが今、研究を支えているといっても過言ではありません。たとえば、この機関数の内訳なのですが、合計で1機関当たり500人以上のポスドクがいます。機関が40%です。こちらが順位ですが、これが6機関でこれだけの人数を雇用しています。1位が東京大学で約1500人、2位が理科系で理研ですが1200人、3位が京都大学で1000人。非常に多くのポスドクが多くの機関で働いています。

では、ポスドクの人たちが一生懸命頑張ってその次に行けるのか? なかなか厳しいところもありまして、ポスドクも任期付きの職というのが多いですね。ポスドクの後、すぐに教授になれる人も多いのですが、そこも任期付きでして、全体の36.8%は任期付きのポスドクからのポジションにいきます。任期なしのところも約3割。不明が残り3割というところです。

そういう中で、ポスドクからポスドクへと渡り歩くという傾向もありますね。1年間で異動したか、ポスドクを続けているかというところ、これは前職もポスドクで、そこを翌年も同じくやっている人も含んだ数なのですが、この4分の3程度はポスドクを継続しています。ポスドクは職種変更した人はだいたい10%ほど。

先ほどお見せした図ですけれど、流動化がどうなっているかというところなのですが、採用されて、職が離れて大学間を移動しているこのへんに若いうちにピークがあります。

セクター間における流動化についてですが、平成14年度と24年度を比較したデータなのですが、大学から大学への異動であるとか、公的セクターの研究機関の公的セクターの研究機関、10年前とほとんど変っていません。この10年、民間で何が起こったかというのを考えると、この数字では変化のなさに驚きですが、ほぼ変動がないのが現状です。

では、他の国はどうなっているのか? オランダの研究者のキャリアパスの例ですが、Ph.D.取得後、ほとんどが民間へ行く人がかなり多いのです。これくらいの幅が大体数だと思っていただけるといいのですが。このくらいしか任期付きの職へいかない。次のステージの任期付きのポスドクであるとかそういう所にはいかない。

ポスドクのところからどこに行くのか? 結構ここの異動が多いんですね。アカデミアの外に異動してしまう、もしくは、アカデミアの外から入ってくる。ここの所もかなり、異動が多くて、さらにその上のアシスタントプロフェッサー、アソシエイト・プロフェッサー、このへんがテニュアトラックになりますけれども、そういった所にいて、アカデミックに異動するというのは非常に限られていて、みんな何らかの形で外に出ていくというのが現状ですね。

もう1つ例を紹介すると、イギリスのデータですが、ここも博士課程なのですが、半分はすぐ科学の外側にいってしまう。民間での研究職というだけではなくて民間の普通の会社に就職するという人が約半分。あとポスドクにいきますけれども、そのうちの4分の3くらいが次のステージにいって、それ以外はまた大学以外の職にいく。

あとはポスドクを終わった後、またグっと戻って科学の外側にいく人がかなりの数になっている。これは2つ合わせて26.5%で、パーマネントのリサーチスタッフになるのが3.5%、教授に至っては0.45%、かなりコンペティティブな状況です。

他にキャリアの1つとしては研究に携わりつつも研究を支える、直接研究をしないながらも研究を支える人というのもやはりその求められているところがひとつ。それが研究支援人材の状況という図なのですが、ここを見ていただくとわかると思いますが、日本は突出して研究者が高いですね。かなり赤っぽいグラフが研究者、研究支援者とうぐいす色のグラフになりますけど、他と比較してこの差が非常に大きいことが分かると思います。

イギリスも割と比較的多いですが、先ほど岸先生の出てきたドイツは研究支援者1人に対して研究者が1.5人くらいの場合ですね。日本は研究支援者1人に対して研究者が4人というような比率になっております。研究の活動そのものを支える人もプレーヤーばっかりいてですね、サッカーにたとえるとプレーヤーばっかりいて、芝生を刈る人がいないみたいな状況です。そういうことが本当に研究にとっていいのか。むしろ、こういうところをどんどん研究者のひとつのキャリアとして伸ばしていくという方法があるのではないかと。大体キャリアに関しては私からの話題提供は以上です。岸先生、いかがでしょうか?

 やはりポスドク問題は大きいですよね。ポスドク1万人計画というのがあって、有馬朗人先生が一生懸命やったところがあるんですよ。要するに行政官を含めてですね、ポスドクを経験したことがない人がつくったルールなんですね。何も考えてない。それがやはり10年くらいして大きな悪い方向にいってしまっているという気はしています。やはり日本のような民族はなんとか和気あいあいにやらないとやらない国民性なのです。職がないというのは大変なことですね。

今回も某研究所の不祥事にお付き合いして若い人と話す機会がありましたが、ポスドクの人はやはり自分の研究所のことなんて考えてないと話してました。「次の研究所をどこか先生見つけてくださいよ」と言うんですよね。「先生、物質材料研とかいう所いたから、そこに職はないですか」と言うから、「いや、分野が違うよ」と言ったら、「いや僕らできるから、分野ならいつでも変えますよ」と言うんです。ちょっと驚いてしまいましたが。

そんなわけで、大学院進学も、やはりポスドクもほんとによく考えないと生活に影響してしまうから、えらい人がゆっくりやれないんです。今、確かパーマネントになる人の平均年齢が30歳を超えてますよね。文系の普通の人で22歳で就職する人が平成8、9年遅れているわけです。それでもパーマネントなれた人はいいのですが。平均3年くらいポスドクやってますよね。ポスドクのプラスの面もあるんですよ。色んな所を渡り歩くプラスは当然あります。それから若いうちに留学をするというのもあります。ただ、やはりその後の職のことも真剣に考えて絶対計画をつくらないといけない。

科学技術創造立国というのは、さっきの話と一緒にすると、パーマネントの優秀な研究者をどれだけつくるかにほとんど比例して決まってしまうのではないかと思います。そんなわけで、ほんとにこの問題は早急に現在のポスドクに対する非常に短期的な対応を考えて、長期的にはやはり7、8割はパーマネント職が全体として得られるというのがやはり国の進め方なんだろうなという気がしています。

小山田 ポスドク問題、定員制の話もありました。海外の事例を見ると民間企業の就職というのが割と海外で1つのポスドクの出口としてあるかなと思いますが、日本ではどうでしょうか?

 工学系のしっかりとした研究室ではポスドクで就職が困るということはなくなっています。JSPSのポスドクのためのPD制度、これも工学は定員を割っています。ですから、だいたいポスドクの就職先はあります。ある程度、ポスドクにはなれるのですが、それからパーマネントになるかどうかというのは、1つの大きな課題です。今の質問の一番の要点は?

小山田 一番の要点としては、ポスドクが民間企業にいく際にどういった問題が生じるのかというところです。

 いい人なら採りますよ。だからやはりポスドクの質で決まってしまいますね。ただし、ほんの少し世界で違うのは、要するに日本人は研究者になるということを最初に考えて行ってるから、どうしても今あぶれてる面もあります。ですから企業に行きたがらない傾向があります。ただ、本当にパーマネントでない職にいるよりは9割くらいの人は民間でちゃんとしたところならだいたい動きますね。ですから、やはり質の問題が非常に大きいという言い方はできるかと思います。

小山田 やはりポスドク研究者のことを考えると、工学分野は先ほど、それほど深刻な状況から脱しているというお話ありましたけれども、日本全体で見たときにはライフサイエンスの分野がかなり大きい。ポスドクとしてもライフサイエンスの分野の人員が多いというところがあると思いますが。そのあたりはどうでしょうか?

 ライフサイエンスの問題は非常に大きいです。21世紀はライフサイエンスが成長産業だろうということで大きく舵を切ったわけですね。ですから急激に予算が増えて、学生数もある意味では増えて、ポスドクも急激に増えた。しかしながら伝統的な大学なり、国権の体質が変わらないので採用の枠は広がらないのです。それからライフサイエンスの企業。ご存じのように医薬品。この頃は普通の工業品も割と赤字になってきました。石油の値上がり以来。ですが、完全に大きな入超なんです。輸出できない産業ですよね。とてもじゃないけど、研究をしっかりやるという状況に産業界はやっぱり遠いのかなという気がしますね。

あまりにも急激にライフサイエンスを上げようとしています。まずひとつには指導者が本当にいるのかなという気がしてます。ライフサイエンスの人が悪いというより、明治開国以来、富国強兵ですべてやってきました。ですから私の専門の工学部、それも材料の所にそれから機械、デッキ。これはその波に乗って、やはり第二次大戦前にかなりのレベルまで来ました。いろいろな言い方がありますけど、飛行機をちゃんとつくってましたからね。だけど、ライフサイエンスはお医者さんをちょっと養成するという感じでやってきました。それが戦後になって昭和40、50年くらいから急激にライフサイエンスに切り替えたわけです。ですからその前まではあまり、研究的な人材はやはり少なかった。ですから、指導者の不足、そこが非常に大きいというところがあるかと思います。それから分野を大きく分けると、先ほど言ったようにエネルギー環境関係と、ライフに分けられるますが、日本のライフサイエンスというのはですね全部、親分は医者が占めていますね。

やはり、生命科学を理学部できちっと勉強したような人がリーダーにならないと、ほんとにライフサイエンス部分は伸びないはずなのですが、日本はお医者さんが強いから、お医者さんが全部上の方を占めてしまうという特殊な生命科学の状況があるということも影響している気がしています。

(敬称略)

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【サイエンストークスのイベントの詳細】

サイエンストークス・オープンフォーラム2014 日本の研究をもっと元気に、面白く~みんなで作る、「第5期科学技術基本計画」への提言~

日時:2014年10月25日(土)12:30 – 18:00 (※受付12:00〜)
場所:東京大学 本郷キャンパス(工学部)武田先端知ビル 武田ホール
参加人数:200名  参加費:無料

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