短期的な利益ではなく、長い目でみて有益なことを パネリスト、友永省三氏(オープンフォーラム・ガチ議論予測3)

10月25日サイエンストークス・オープンフォーラムの当日の議論がどう展開されるのかを編集部が独断と偏見で勝手に予測するこのシリーズ。前回の近藤氏に引き続き、若手代表パネリスト、京都大学大学院農学研究科の助教、友永省三(ともなが しょうぞう)氏をご紹介。友永氏にはご本人とのメールインタビューが叶いました。コメントから当日の議論をまたまた【勝手に】予測してみます。(敬称略)

友永氏写真は日本畜産学会若手企画委員会サイトから抜粋

 
tomonaga2.jpg友永省三/Shozo Tomonaga

京都大学大学院農学研究科 応用生物科学専攻 動物栄養科学分野 助教
日本畜産学会若手企画委員会 代表
農学分野の研究者として、食肉に多く含まれるイミダゾールジペプチドと発達期の栄養学を研究。日本畜産学会の若手企画委員会において、精力的に活躍。

研究室ウェブサイト
友永氏プロフィール



友永氏は今回若手研究者を代表してパネリストとして登場して頂きます。サイエンストークス事務局で「若手研究者で活躍されている、科学技術政策に意見をお持ちのおもしろい方いらっしゃいませんか?」といろんな方に相談したところ、友永氏のお名前がいろいろな方からあがり、ご本人に思い切って直接アタックしたところ、快くパネリストを引き受けて下さったという経緯。友永氏は農学者としてご活躍。

―研究者としてのご経歴を教えて下さい。
友永 「九州大学で博士号を取得後、数年間のポスドクを経て、九州大学で助教とし て採用されました。更に数年後、京都大学で助教として採用されて今に至ります。」

―科学技術政策にもご興味があり、かなり精力的に活動をされていますね。
友永 「日本畜産学会若手企画委員会で代表としてお仕事させていただいております。委員のみなさまは意識が高く、精力的に活動していただいているので、それを支える立場でした。また、若手の会の代表ということもあり、これからの科学技術政策が、現在と未来の若手研究者への適切なサポートを視野に入れているのかに大変興味があります。」

友永氏、研究者としてはめずらしく、大学院に進む前は紆余曲折のあるご経歴をお持ちのようです。研究者というと学生時代から研究一本で仲間からは「ハカセ」なんて呼ばれて…なんて手の届かないイメージを一般の人は持っているかもしれませんが、日本畜産学会若手企画委員会サイトの友永氏のコラムでは、研究者の経歴も多様で、研究の道に入ってから研究に目覚める方もいるのだとわかります。

「自分が、大学の教員であることを不思議におもうときがある。なぜなら、高校生物の定期試験で0点をとったことがあるし、というか高校は中退しちゃったし、大学は浪人して留年したし、学部時代は合気道部で毎日汗を流して専門の勉強や研究よりも充実していたからである。(略)学部4年生で研究室配属された当初、「将来どうしたいのか?」と先生に問われ、「博士課程に進むことも考えています」、と堂々と答えた記憶はある。ただ、そう答えた根拠は記憶にない(笑)。(略)ただ、何かしら成し遂げたいという情熱だけは持っていた。(略)「研究者」といってもいろいろな人がいて、研究者になりたい、と早い時期から考え準備してきた人ばかりではなくて、遅れて研究への情熱を有した人は意外と多いし、そっちの方が頑張る場合だってあるのだ、と自分のためにも強調しておきたい(笑)。」日本畜産学会若手企画委員会 「私がこの研究を始めた理由」より抜粋

少しだけ親近感を感じますよね。これから研究を目指す若い学生のみなさんにも、もう研究の道なんて遅いよなー、と思っている方にも、ひょっとしたらこれから頑張れば研究者を目指せるかも?と励みになるコメントです。

ペプチドの研究に端を発し、現在は「食肉に多く含まれるジペプチドの代謝調節と生理機能の解明」や「生後脳機能発達期における栄養学の確立」といった幅広いテーマの研究をされている友永氏。研究だけでなく、ご自身が身をおく研究分野の発展に深く関わる若手の会の活動を通じて、科学技術政策にも強い関心を寄せられています。

―学会若手の会の活動に参加することによって、若手研究者に得られるものとは何でしょうか?
「日本畜産学会若手企画委員会(日本畜産学会の若手の会)で長くお仕事をさ せていただく中で、学生、ポスドク、助教など、若手研究者と多く交流する機会を得ました。「若手の会」の活動は、短期的な利益というよりも、長い目で見たときの研究活動や、自身の人間としての成長に有用かもしれません。同年代のつながりは、各研究分野の未来にとっても大事だとおもいます。もし、自分の分野に若手の会があって、参加を迷っているのでしたら、ちょっと覗いてみたらいかがでしょうか?」

―今回のサイエンストークス・オープンフォーラム2014に期待することは何ですか?
「科学技術政策の専門家ではないひとりの若手研究者として、みなさまのご意見を拝聴し、議論する中で科学技術政策への理解を深めたいと考えております。」

10月25日に開催されるサイエンストークス・オープンフォーラム2014はまさに若手研究者のためのフォーラム。これから活躍する研究者のためにベストな研究環境とはいかなるものか?を考える2つのテーマ、「Empowerment of young generation:若手が活躍できる環境づくり」のテーマリーダーである駒井章治氏と、「Diversity:オモシロイ人材が集まる、育つ環境づくり」のテーマリーダーである隠岐さや香氏もまた日本学術会議若手アカデミー委員会のメンバーとして活躍しているお二人。これから日本の研究を支えていく若手研究者の人々のリアルで斬新なアイディアと議論が楽しみです。

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