「科学館を新しい公共の場に。市民対話を促す仕掛けをつくろう」、というお話。〜未来研究トーク2017の記録(1)〜

みる・きく・わかる、はなす場所としての科学館

江東区青海(お台場)にある『日本科学未来館』。2001年7月の開館以来今年で17年、見学者、研究者など年間およそ100万人が来館し、今年秋には世界各地域の科学館ネットワークとステークホルダーが一堂に会する『世界科学館サミット(SCWS)』を主催するなど、サイエンスコミュニケーションのハブとして日本国内のみならず世界からも注目される存在に成長してきました。

未来館のホームページを覗いてみると、未来館とは『いま世界に起きていることを科学の視点から理解し、私たちがこれからどんな未来をつくっていくかをともに考え、語り合う場』だと書かれています。展示を見たり、画面や装置を触って色々体験したり……それだけの場所とは様子が違いそうです。

実際の展示室では、科学コミュニケーターという対話の専門家が待っていて、展示を解説したり質問に答えるだけでなく、展示を1つのきっかけとして来館者同士の対話を促したり、考えるヒントを投げかけたり。最先端の科学技術を取り巻く問題について、研究者や開発に関わる人たちの意見を伝えたり、他の来館者の意見を見ることのできるコーナーも用意されています。

2017年第1回の未来研究トークでは、そんな未来館から事業部長・中西忍さんをお招きし、未来館が今後やりたいこと、目指したいゴールを伺いました。今後より一層多くの人が訪れ、活発で有意義な対話が交わされる場所となるために今できることは何なのか。参加者と一緒に考えました。

そもそも未来研究トークって?

「未来研究トーク」は2011年に科学技術振興機構(JST)の研究開発戦略センターが実施した情報技術分野の俯瞰プロジェクトに集まった学術界や産業界の若手で構成された「未来研究開発検討委員会」のメンバーを核にして、「俯瞰力と問題設定力の鍛錬」を目的に掲げて、定期的に行われている勉強会です。

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未来研究トークの公式サイト

…というと、ちょっと堅く聞こえるかもしれませんが、取材した印象は「あたまを柔らかくしなやかにするための自己鍛錬道場」といった感じ。様々な分野で活躍する熱い思いをもった未来研究トークの若手メンバーが、本業を終えた後のアフターファイブに集まり、オーガナイザーが仕込むあらゆる種類のテーマに熱いディスカッションを交わしています。

2017年度未来研究トークに寄せて:課題探しを得意になろう

今年度初開催ということでオープニングトークは未来研究トーク実行委員長、国立情報学研究所の宇野毅明先生。学術界と産業界の若手が集まり、自分の分野に拘らず研究に関する様々な話題でディスカッションを行ってきた未来研究トークの趣旨と意義を改めて確認します。

宇野先生「論文も研究も、良いテーマ、課題が見つけられれば全体の50%はできたようなものだと言われます。逆に言えばどれだけ実験が得意でも、頭がよくて計算や証明ができても良い研究にはなりません」

では良い課題を探すには、課題探しが得意になるにはどうすれば良いのでしょうか。自分が何も知らないことについていきなり考えようと思ってもなかなか良い課題は見つかりません。自分にとっては面白いような気のする課題でも、誰も興味を持ってくれない、面白がってくれない、独り善がりなものになっているかもしれません。まずは知識を蓄えること、色々な人と話して自分とは違う視点に触れること。シンプルで時間の掛かる方法ですが、こうした人と人との対話、つながりが未来研究トークの基本になっています。

建築家・アートプロデューサーから未来館へ。人の集まる場をつくる

今回の話題提供者の中西さんは、今は未来館で事業部長をされていますが、元々は建築家にして大手広告代理店のアートプロデューサー。主なお仕事には2000年にドイツで開催されたハノーヴァー万博の日本パビリオンの展示プロデュース、瀬戸内海の直島で実施されている直島アートプロジェクトのプロデュース、携帯電話を使って撮影された作品の映画祭『ポケットフィルム・フェスティバル』、東日本大震災からの復興プロジェクトとして制作されたバルーン式音楽ホール『アーク・ノヴァ』の立ち上げ支援など。未来館へのご奉職前ではありますが、シンボル展示Geo Cosmosの制作や企画展『ロボットミーム』の制作にもプロデューサーとして参画されています。

未来館の設立理念は、『科学技術を文化として捉え、社会に対する役割と未来の可能性について考え、語り合うための、すべての人々にひらかれた場(日本科学未来館ホームページより)』をつくること。人が集まる場所づくり、仕掛けづくりをお仕事にされてきた中西さんは、『すべての人々に開かれた場』を『公共の場』だと解釈しました。

中西さん「未来館はよく科学館だと言われますが、科学館というのは博物館法では、資料を収集・保管・展示するところだと定義されています。未来館では収集・保管はやっていないですよね。未来館は正確に言えば科学館ではないんです。じゃあ何だろうと考えると、僕は公民館だと思っています。公民館というのは実際生活に即する教育、学術及び文化に関する事業を行う場所で、市民に対して学習情報や助言、交流の機会を提供する場所ということになっていて、こっちが近いなと。英語でいえばScience MuseumではなくてScience Centerに限りなく近い存在、新しい公共の場になり得る存在だと考えています」

新しい公共といえば、これまでは行政によって担われてきた公共サービスに、市民や事業者にも参加して貰おうという動きのこと。平成21年に当時の鳩山内閣が提示して話題になりました。これからの日本社会をどんな風にして行きたいのか、そのために今何をすればいいのかを、政府だけでなく国民ひとりひとりが考え、自分なりの役割を担い、社会づくりの主役になろう、というメッセージが含まれています。

――それが未来館の活動と、どう繋がっていくのでしょうか?

中西さん「何故未来館を公共の場にすることにこだわるかというと、これまでの仕事でも同じだったんですが、やっぱり社会を良い方に変えたいという気持ちがあるからです。我々は民主主義社会に生きていますから、社会を変えるためには社会の主役である市民と一緒に考えなければいけないですし、今の日本は議会制民主主義ではありながら、インターネットで意見を言い合う、直接民主主義的な文化も生まれつつありますよね。市民参加型の民主主義の時代には既になっていて、そういう現代社会に相応しい、市民のための新しい公共の場を作らなければいけないな、と」

公共の場=対話の場。ステークホルダー100万人をどう生かす?

中西さんの考える「新しい公共の場」は、市民同士の対話、身近な言葉で言えば「井戸端会議」が出来る場所。対話を成立させるためにはひとりひとりが何となくしゃべっているのではだめで、物事を判断するための知識や情報をまず身に着けなければなりません。手にした知識・情報をもとに自分の頭で課題を見つけ、考えて、そのうえで言葉に出していく。一番初めの宇野先生のお話にあった、「良い研究」の始め方にも通じるところがありますね。

中西さん「僕はこれからの未来館には、ネットワークと、情報、そして対話の場が必要になると考えています。特に気になっているのが多様性と波及性です。未来館には今、年間およそ100万人の人が来ています。これは来館者だけでなく、未来館に関わりを持っているステークホルダーが総勢100万人います、という意味です。未来館だけではそもそも社会を変えることはできないので、この100万人の人たちと一緒に社会を変えていくという発想が必要になります」

「こちらが未来館の8つのネットワーク。来館者・学校関係者・ミュージアム関係者・産業界・研究者・制作関係者・メディア・ボランティアと多様な方々がいらっしゃいます。このネットワークと展示・プログラムが今の未来館の3つの武器です」

中西さん「100万人来る、というと十分だと思われるかもしれませんが、年間100万人が利用する施設でも、例えば施設の老朽化や赤字を理由に潰されてしまいます。2015年に閉館したこどもの城(厚生労働省管轄、渋谷区青山)が良い例です。では潰されない為にはどうしていけばいいのか。100万人×100がイコール1億人で、それが日本の人口とほぼ同じになるという単純な掛け算を考えた時に、100万人来る人たちのひとりひとりがそれぞれ100人の人に対してインフルエンサーになってくれれば、国民全体に対する科学コミュニケーションが可能になる。そういう戦略が実践できれば、事業収支がたとえ赤字でも、公的施設としての未来館の存在理由ができてくる」

「じゃあ未来館が100万人に何を提供できるのか、体験させてあげられるのかというと、これが展示とプログラム。モノとコトとヒトです。展示の内容は自然科学系と社会システム系の両方があって、その中心に人間がいる。自然を知り、外界を知り、技術やシステムを知って、それらに対するマネジメント能力を持つことが知恵の更新に繋がっていく。ただ現状では、展示やプログラムで情報提供はしているけれども、対話の場を創出するところには至っていないと思います。ネットワークと情報、対話のデザイン、この3つを有機的に繋いでいくことが、新しい公共の場のプロデュースにも繋がり、今後の未来館が目指す方向だろうなと」

モノ・コト・ヒトを有機的に繋ぐ未来館の企画・研究

新しい公共の場を作るための試みとして、未来館は様々な企画、研究を行っています。その中の1つが「ともにつくるサイセンタン!」。未来館をフィールドとして、来館者を対象に実験や調査を行うことができる、研究者向け公募企画です。未来館を訪れる多様な人々を対象に、アンケートや実験、データ収集ができるだけでもメリットですが、一つの実験を題材として研究者と市民が直接対話できること、対話の中で研究者、市民どちらも、自分が予想もしていなかったような意見やものの見方に出会える可能性があるのが大きな利点です。

うまく対話が成立したら、次はその成果を現実の社会に反映したいもの。対話や来館者の意見、判断を例えば産業界に対してどう伝え、どんな商品開発に繋げればいいのでしょうか。

中西さん「未来館の今の問題は、友達が少ないということなんです。未来館はJST(科学技術振興機構)の施設で、その上には文科省がいる訳ですけれども、対話の内容によっては厚労省や経産省、国交省と話がしたい場合もある。文科省の下部組織という位置づけだと、別の省庁とは凄く話がしにくいんです。企業とのネットワークにしてもCSRや社会貢献の担当者との繋がりが主で、実際に製品開発をやっている部署と直接話せている訳ではない。はっきり言って狭い付き合いです。そこを何とかしようと考えて、2015年に未来館フォーサイトというものを企画しました。こちらから来ていただきたい方を指名する完全招待制のイベントで、”アンカンファレンス方式”と言って事前には議題を定めず、その場で提案してもらう方式を採りました。発言してくれそうな人、興味を持ってくれそうな人のバランスを計算して、人同士の出会いの場、対話の場を作ったわけです。成果は公表していませんが、実際に複数の出会いと、派生のプロジェクトが生まれています」

「最近よく”共創”と言われて、こういう場を作ればその時その場で何か良いものができると幻想のように信じられているようなんですが、そうではなくて、考えること、出会うことがまず大切で、それが結果的に個人個人の啓発に繋がるところに共創の本当の意味があるんじゃないかと思っています」

日本の中だけで終わらない、国際的な発信・対話

未来館には海外から、VIPがたくさん来館します。GoogleやBloombergのような、国際的なメディア企業との交流もあります。Googleでは現在インターネット上にヴァーチャルなミュージアムを作ろうという企画が進んでおり、その中には「デジタル未来館」を作ろうという計画もあります。このような最新技術の力を借りて、100万人のステークホルダーの影響力を底上げするのも未来館のメディア戦略。

初めにもご紹介しましたが、今年の11月には、未来館を会場として世界科学館サミット(SCWS)2017が開催されます。世界の科学館だけでなく、学術界、産業界の代表が一堂に集まり、持続可能な未来のために科学館同士がどのように連携していくべきなのか、市民レベルでの行動や意識の変化を促すために、科学館には何ができるのかを話し合います。

中西さん「このサミットの機会を使って、市民レベルでもサミットと同じテーマで対話ができる場をつくりたいと考えています。サミットとの同時性を凄く大事にしたい。市民の意見をサミット参加者にも届けたい。それができれば、科学館で国際会議を開催した意味が出て来ます」

まとめると、未来館というのは単なる展示、プログラムの場ではなく、ネットワークと情報、対話のデザインを手段として、社会をより良く変えていくためのエンジニアリングの場であるということ。新しい公共の場を作るために不可欠なそのエンジニアリングを、未来館は「科学コミュニケーション」と呼んでいる、というお話でした。

課題1:新しい公共の場として、未来館に期待すること

中西さんから参加者へ投げかけられた課題は2つ。

課題1:公共の場としての未来館に、この先どんなことをやって欲しいですか? 自分が未来館を使って、やってみたいことはありますか?
課題2:未来館の活動を、100万人のステークホルダー、8つのネットワークにより効果的に広げるためにはどうすれば良いと思いますか?

参加者は3つのグループに分かれ、未来館から参加した科学コミュニケーターもそれぞれのグループに加わって、未来館がこの先「新しい公共」の場として成長するために、未来館は何をするべきなのか、活動や成果を世界に向けてどう発信していくべきなのかを話し合いました。

未来館にやってほしい、未来館でやってみたいこととして挙げられたのは、例えばこんなことでした。

「科学や技術そのものよりも、その裏にある考え方や発想力を研究者の側から伝える場として機能したらいいのではないか」

「未来館をそもそも知らない、行ったことがないという人もたくさんいる。ニコニコ超学会βのような、誰もが来られるイベントを未来館で開催しては?」

「未来館としては高校生や大学生など若年層の来館をもっと増やしたいと考えているようだが、実際行ってみると高校生・大学生に楽しんでもらえる場所にはなっていない。例えば『モテる科学』とか、三大欲求が強く多感な年代に訴求するテーマがあっても良いのではないか」

「例えば『おいしいラーメン』を科学的に理解するようなイベントはどうか。食べ比べもできて、『おいしさ』に対して科学的なアプローチをしている人に話を聴くこともできる」

今の未来館の在り方が本当に来館者の需要にマッチしているのか、疑問の声もありました。

「50年後のエネルギー問題のような、見通しのあまり明るくない話題もあるが、そういう暗い話を余暇の時間に見たいと思ってもらえるのか」

「ロボットを見たくて来た、エンタメを楽しみに来たという人に発想力、思考力を伝えようとしても向こうはそれを求めていない。押しつけがましいだけではないか」

「これは重要なことだから、知らない人は知るべきだ、という”上から目線”が押しつけがましさに繋がっている。本当に皆がそれを知りたいのだろうか? 別に賢くならなくてもいい、という人もたくさんいるのでは」

館に来てもらいたい人と、今の館の売りになっている展示・プログラム・ネットワークの間にギャップがあり、館として伝えたいことと、館に来る人が見たい、知りたいことの間にもギャップがある。「面白さ」をもっと追及すべきではないか、もっと敷居を下げるべきではないかというコメントが多くありました。

課題2:未来館の活動をもっと広く知ってもらうには?

こちらも3つのグループに分かれ、科学コミュニケーターも交えての議論。先ほどの課題では来館者の視点が中心でしたが、こちらでは研究者の立場での意見が多く聞かれました。

「未来館は研究者と密接に関わっている。研究者が盛り上がるような場にすることが必要では」

「研究者向けの宿泊施設があると良い。単に宿泊するだけではなく、周りに他の研究者がいて、交流ができる場所が欲しい。海外の研究者用の宿泊施設では、部屋の前にホワイトボードが置かれてあって突然そこでディスカッションが始まったりする。そういうディスカッションしやすい環境がある宿泊施設ができたら面白いのではないか」

「お酒を飲める場所があれば人が集まりやすくなる。研究者がお酒を飲みながら好きな話をすることができれば、それを聴きたいという人はたくさんいるのではないか」

サイエンスカフェならぬサイエンスバーには多くの支持が集まりましたが、研究者には自由に使える時間もお金も少なく、毎回自費で、時間を掛けてお台場まで来ていただくのは現実的ではないのではという意見もありました。交通の便の良い場所で、定期ではなく時折開催するイベントとして、ということであれば可能性が出て来るのかもしれません。

活動を知ってもらうターゲットにはどんな人がふさわしいのか、ターゲットごとにどういうアプローチが効果的かに着目したコメントも。

「科学に対する興味や理解には個人差があり、強い興味や十分な理解を持つ人ほど数が少なくなる。全く興味がない、わからないという人も無数にいる。今までは興味がない人やあまりよくわかっていない人へのアプローチは学校や地方の科学館に任せて、未来館ではある程度以上分かっている人のステップアップのお手伝いをするのがいいと考えていたが、最初に興味を持ってもらうのが実は一番難しい。そこを全部他所任せにするのは危険かもしれない」

「科学に興味がない人に興味を持ってもらうネタはどんなものがいいのか。例えば水素水のように、メディアで面白おかしく取り上げられている似非科学がある。似非科学にはこれまで極力触らないようにしてきたが、話題性を利用して「本当はこうなんだよ」という話のきっかけにすることはできるのではないか」

「普通の科学館は、そこに行くことで科学に関する疑問が解決できる場所。未来館には答えがない。答えを求めてきた人に対して、『あなたはどう考えますか』『どうしたいですか』と聞き返す場所で、答えを求めてきた人を戸惑わせることになっている。それでも、こういう問いかけを含めた井戸端会議がやりたいのだから、一般の方、研究者に対して未来館のやりたいこと、やっていることをもっとしっかりアピールする必要がある」

「ともにつくるサイセンタン! のような企画や、クラブMiraikanといって研究への協力にもとても熱心な人たちの集まりもあるのだが、存在自体も、利用のメリットも研究者の方に十分伝えられていない。こういうことに興味のあるお客様が何人くらいいて、こういうことなら協力できますよという具体的な提案、アピールをしていくのが大事」

まとめ

未来研究トーク2017からの新しい試みとして、提供いただいた話題とディスカッションを元に、今後の研究課題、テーマになりそうなアイディアのリストを作ってみよう、ということになりました。

今回のリストに掲載されたのは、

  • (研究者の立場から)自分の研究テーマを一般の方の興味に合わせて紹介するにはどんな紹介の仕方、方法があるのか。相手の興味を引き出す、ではなく、相手が既に持っている興味に合わせるにはどうすれば良いか。
  • 一般の人が興味を持っていることを、どうやって政策や研究費に反映させるのか。科学者コミュニティがやりたいテーマではなく、一般の人たちがやって欲しいと思っているテーマをどうやって吸い上げるのか。
  • 一般の人が求めていることと、最先端の研究テーマが一致しないときにどうするか。国のお金で運営している以上、最先端とは違っても、民意を反映したようなこともある程度はやらなければいけない。一般の人たちがやって欲しいと思っていることをやるシステムを作って行かないと、社会変革には繋がらないのではないか。

大きくまとめるとこの3つ。

中西さんからは最後に、「未来館は皆さんの希望を叶える実験場」だとのコメントを頂きました。

中西さん「どんなプロジェクトもやり続ける、学び続けることが大切で、最初にお話しした直島のアートプロジェクトでも、最初はベネッセが島を買って、美術館とホテルを建てた、それだけだったんです。そこから島の集落の人たちと関わりを持つようになって、島としてのアートプロジェクトになってスタッフも増やして、20年間続けてきた。20年間考え続け、やり続けたことで初めて今のような爆発力、説得力を持ったんです。未来館は今15年、皆さんのおかげでかなり進化はしたと思いますが、今日のご指摘もあった通り足りないところはたくさんあります。未来館はこの先も実験場として、『こうなってほしい』『こうあるべきだ』と皆さんから言っていただいたことをやり続けることに価値があるんだと思います。ここが足りない、何をやっているんだという苦言はどんどんいただいて、僕たちはそれに負けない提案力を持って進化を続けていく、そうすることで今までにない『場』ができる。僕はそう思っています」

未来研究トークの記録はこちらから。