日本の研究力の現状と課題:菱山豊氏(内閣官房健康・医療戦略室 次長)3

日本の研究力の現状と課題:菱山豊氏(内閣官房健康・医療戦略室 次長)3

32

2013年10月19日に行われたScience Talks 第1回「ニッポンの研究力を考えるシンポジウム-未来のために今、研究費をどう使うか」では、6名の研究者、政策者の方をスピーカーに迎え、様々な視点からプレゼンを発表して頂きました。

 

プレゼンターの1人である内閣官房健康・医療戦略室 次長 菱山豊氏は、長く文科省でライフサイエンスイノベーション政策に関わってこられました。
今回、菱山氏はシンポジウムで、「日本の研究力の現状と課題」にというテーマで発表されました。前半戦の研究者・大学の立場からの登壇者の皆さんのプレゼンをじっくり聞かれていた菱山氏は、冒頭で「外部の人たちに説明する場合に、研究力をあげるために研究費が欲しい!というだけでは説得力がないんです」と一蹴し、研究者や大学側と、政府間に捉え方のギャップがあることを示しました。また「どうして論文の数を増やしていく必要があるのかというようなことを論証していく必要がある」と語りました。
42
日本にはすばらしい研究者が多く存在する一方で、研究力の強化には多くの課題があることをデータで明らかに。研究をサポートし、研究者の研究環境を守る立場にあるからこそ、いかに研究の重要性を国民に説明できるかが重要であると指摘します。
52
「政策の視点では、研究者というよりは、研究を強化するといった政策的な判断をしていくので、ここはつめて考えていく必要がある」と政策者側の視点から指摘しました。
62
菱山氏と参加者のみなさん。
菱山氏が当日発表されたプレゼンはこちらからご覧になれます!

Related post

日本版のAAASのようなネットワーク作りを 駒井章治先生インタビュー

日本版のAAASのようなネットワーク作りを 駒井章治先生インタビュー

駒井章治先生(奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科准教授)にお話をお伺いしました。駒井先生は日本学術会議の若手アカデミーの委員長を務めてらっしゃいます。
9月11日開催サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏~日本の科学技術政策の課題(3)参加者からのQ&A

9月11日開催サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏~日本の科学技術政策の課題(3)参加者からのQ&A

2014年9月10日に「緊急企画!サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏(元・理化学研究所 改革委員会委員長)~日本の科学技術政策の課題~」を開催いたしました。ゲストには研究者・マネジメントとしての立場から科学技術政策に長く関わり、また理化学研究所の研究不正再発防止のための改革委員会の委員長も務めた、新構造材料技術研究組合、理事長の岸輝雄氏を迎えました。モデレーターは政策研究大学院大学の小山田和仁氏。日本の科学技術政策の話を中心に、研究者の人材育成やキャリアから、研究開発費や研究不正まで、日本が抱える問題点について様々な視点からお話頂きました。
9月11日開催サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏~日本の科学技術政策の課題(2)研究開発費と研究不正・倫理について

9月11日開催サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏~日本の科学技術政策の課題(2)研究開発費と研究不正・倫理について

2014年9月10日に「緊急企画!サイエンストークス・バー with 岸輝雄氏(元・理化学研究所 改革委員会委員長)~日本の科学技術政策の課題~」を開催いたしました。ゲストには研究者・マネジメントとしての立場から科学技術政策に長く関わり、また理化学研究所の研究不正再発防止のための改革委員会の委員長も務めた、新構造材料技術研究組合、理事長の岸輝雄氏を迎えました。モデレーターは政策研究大学院大学の小山田和仁氏。日本の科学技術政策の話を中心に、研究者の人材育成やキャリアから、研究開発費や研究不正まで、日本が抱える問題点について様々な視点からお話頂きました。

返信を残す

あなたのメールアドレスが公開されることはありません. 必須フィールドは、マークされています *